ゆるるん自宅警備

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起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半

「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」

この言葉をご存じでしょうか?

私は子供の頃にじいちゃんに教えてもらった言葉です。

 

「人間が必要な広さは、起きている時が半畳で、寝ている時も一畳あれば足りる。またいくら天下を取っても一食に二合半以上の飯を食することはできない、あまり欲張るな」と言う意味だそうです。

 

戦争時代を生き抜き、高度経済成長期に汗水流して仕事をしたじいちゃん。

私はじいちゃんにたくさんの事を教わりました。

「勉強しなくていいから本を読みなさい」と言われ本をたくさん買ってきてくれたり、「ことわざ」などを日常生活で使いながら話してくれくれました。

 

ただ、じいちゃんはものすごい頑固者でケチでした。

「学業」「資産」などのものにお金を使うのは惜しまないが、「服」や「食事」にはお金を使わない。

服なんて着れればいい!と言う考えの人。

 

駅前で靴下を一足買ってきた時は「50円もぶん投げてこの靴下を買ってきたんだ!」と大威張りをして家族に見せびらかして、ご近所の方にも「50円の靴下だ」と一通り自慢をし終えてから履く・・・

 

「世界ケチケチ選手権」みたいなものがあったら「アジア代表」とまではいかないが「日本代表」くらいは行けたんではなかろうか?

 

昔ばあちゃんと内緒でラーメンの出前を取っておいしく食べていたらじいちゃんが帰ってて来てしまって修羅場になったことがある。

二人とも本能で「あ!!帰ってきた!!まずい!!」と思ったのだろう・・・ばあちゃんはコタツの中にラーメンのどんぶりを隠した。

私は何故かどんぶりをタンスの中に隠そうと思い、どんぶりをもって走ってしまった。

 

当然転んだ・・・

痛いのと熱いので転げまわっていて、目を開けたら鬼のような顔をしたじいちゃんと目が合った。

私はチャーシューと麺を頭から被った状態でばあちゃんと正座をさせられ、「いかに贅沢が敵であるか」という話を小一時間聞かされた。

口答えの一つでもしたら「出前は贅沢」の話から「成績の悪さ」「日頃の生活態度」にまで飛び火することは分かっているのでひたすら黙って聞く。

 

そして説教の後に「起きて半畳寝て一畳!天下を取っても二合半!贅沢禁止!まずは片付けろ!!」と言われて終わるのである。

 

13人兄弟の真ん中で生まれたじいちゃんはとにかく貧乏だったらしい。

戦争に行って食べれるのは「一膳めし」おかわりは出来ない。

その時の影響が強いのか本当に贅沢をしなかった。

食事も寿司なんてもってのほか。

白飯、アジの開き、みそ汁、漬物、こんなメニューが一番好きなのである。

 

「貧乏は嫌だ、贅沢は敵だ!」と呪文のように口に出し、つつましく生活していた。

 

家はボロくて狭かった。

 

サザエさんのエンディングのラストシーンで小さい家に7人が次々と入って行くシーンを見て「あんな狭い空間に7人と1匹で暮らせるの?」と思ったのは私だけではないはず・・・

 

あのラストシーンの家みたいにキレイではないし、煙突もなかったが、あれくらい小さな家に6人と犬1匹で暮らしていた。

ボロいせいなのか?小さい頃「震度3の地震で家が壊れる夢」をよく見た。

地震が来るたびに「今日こそもうだめだ・・・」と布団を頭から被って怯えていた。

 

それでもじいちゃんは「家があるだけいい」「あったかい布団で寝れるんだ」と今、目の前にある幸せを見つけていた。

 

子供の頃は分からなかったし、かなり行き過ぎた行動ではあるが、じいちゃんが何を伝えたかったのかわかる年齢になってきた。

じいちゃん、ありがとう。

 

だがしかし、うちの旦那と模様替えをしていて「このくらいスペースあれば寝れるかな?」と聞かれ「起きて半畳寝て一畳だから二畳あればいいんじゃない?」と言ったら「なにそれ?」と言われてしまった。

 

旦那の両親の教育と戦争に行った人の教育じゃ全然違っても仕方ない。

今の時代そんな事を言う人は少なくなったのかもしれない。

むしろ私がぶつぶつ言うのを旦那はよく我慢していると思う。

 

爆発的に増えたメダカの為に始めた模様替え・・・

六畳もあれば十分二人で生きていけるからリビングをメダカに使っても問題ないと思うのはじいちゃんの教えがあったからかな?

昔はじいちゃんに似たくない!なんて思ったが、いつの間にかじいちゃんの教えを大切にしていたらしい・・・。

 

でも出前が好きな所だけはじいちゃんに似なかったらしい。